更新日 2017年06月13日

お盆について

日本各地で行われているお盆の行事は、各地の風習や、宗派による違い等によって様々です。一般的には先祖の霊が帰ってくると考えられています。日本のお盆は先祖の霊と一緒に過ごす期間です。
「盆」は正式には「盂蘭盆(うらぼん)」といい、毎年7月15日に祖先を供養する行事です。
釈迦の弟子の一人であった目蓮(もくれん)が、亡き母が餓鬼道(生前強欲だった者が死後に行く、飢えと乾きに苦しむところ)で苦しんでいるのを知り、釈迦に教えを乞うて7月15日に供養をしたところ、母は救われて極楽浄土に行くことができたといわれています 。

お盆の期間は地域によって多少のバラツキがあります。
一般的には
7月13日~7月16日
8月13日~8月16日
のところが多いようです。しかし、一部地域ではそれ以外のところもあり、地域性があります。

お盆の迎え方

13日 迎え盆(むかえぼん)

1.盆棚づくり
祖霊を供養する「盆棚」(「精霊棚」とも言われます)をつくり、お供え物などを準備しましょう。
昔は、戸外に葉つきの青竹を四隅に立てて棚を作ったり、棚を天井から縄でつるすなど大がかりでした。いまでは仏壇の前に机を置き、真菰(まこも・・・ススキに似た多年草)を敷く程度か、盆棚は作らず仏壇で迎えることも多いようです。
お供え物は、位牌 水鉢 季節の野菜・果物 キュウリの馬・ナスの牛 燈明(とうみょう) 盆花(ぼんばな) 供え物(餅・団子)など です。

2.仏壇そうじ
仏壇をきれいに掃除しましょう。地方によっては扉を閉じるところもあります。

3.墓参り
墓所を掃除します。夕方のお墓参りは祖霊を迎えに行くためのものです。

4.迎え火
13日の夕方か夜に菩提寺とお墓に参り、祖先の霊を迎えます。これを「精霊迎え」と言います。この時に霊が迷わずに帰って来られるように焚くのが「迎え火」です。地方によってはお墓からの道筋に、
沢山の松明(たいまつ)を灯す所もあります。 提灯(ちょうちん)や灯籠(とうろう)も同様に祖霊が目印とするものとされ、13日の夕の墓参りにも持参します。新盆(にいぼん)の家では必ず、盆提灯を飾るのがならわしです。

14日、15日

5.先祖供養
仏壇には毎日三回食事を供え水を取り替えます。
お線香と燈明も欠かさず灯し、お供え物をしてください。
特に新盆の家ではこの期間、親類や故人にゆかりの人を招き、精進料理で供養するのがならわしです。

16日 送り盆

6.送り火

7.精霊流し
霊が帰る日の夜、または翌日に、盆棚や供え物を川や海に流す精霊流しをします。
「わら」や「おがら」でつくった精霊船に、灯籠やろうそくを立てて川に流す風情のあるならわしです。

「新盆」の迎え方

四十九日の法要後、初めて迎えるお盆のことを「新盆」といい、特に手厚く法要をするのが一般的です。
仏壇の前に盆棚を設け、お供えを飾ります。盆棚は、精霊棚(しょうりょうだな)ともいいます。初日には迎え火を焚いて、先祖の霊をお迎えします。
また「新盆見舞い」(にいぼんみまい)という、亡くなった人の家を訪ねる習慣もあります。その際は心のこもったお供えとして良い香りのお線香を贈られると、きっと喜ばれることでしょう。

お盆はもともとは7月の行事
今では8月15日を中心に、ひと月遅れ(旧盆)の盆行事をするのが最も一般的のようです。これは明治になって新暦が採用されるようになり、7月15日に盆行事を行うと、農家の人達にとって、最も忙しい時期と重なってしまからだったようです。
そしてお盆をひと月遅らせ、ゆっくりと先祖の供養をするのです。

きゅうりやナスで作る精霊馬
地方によっては、お盆の期間中には、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、「精霊馬」(しょうりょううま)と呼ばれるきゅうりやナスで作る動物を用意することがあります。
4本のマッチ棒、あるいは折った割り箸などを足に見立てて差し込み、馬、牛を作ります。きゅうりは足の速い馬に見立てられ、あの世から早く家に戻ってくるように、またナスは歩みの遅い牛に見立てられ、
この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、との願いが込められています。

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