更新日 2018年06月12日

【宗派別作法】浄土宗の葬儀における作法

【宗派別作法】浄土宗の葬儀における作法

仏教には数多くの宗派が存在し、葬儀の作法にもさまざまな違いがあります。
仏教の宗派の一つである浄土宗には、作法において特別に厳しい決まりはないとされていますが、葬儀に参列する際には宗派に合わせたマナーをしっかりとおさえておくとスマートです。

ここでは、浄土宗の概要を解説したうえで、葬儀における作法についてご紹介します。

浄土宗の歴史と考え方

浄土宗は1175年、法然上人という人物により開かれたといわれています。もともと、貴族など上流階級を中心に普及されていた仏教が、法然上人によって民衆にも広く知られるようになりました。
浄土宗の教えは、「阿弥陀仏」の救いをひたすら信じ、「南無阿弥陀仏」を唱えることで必ず極楽浄土へ生まれることができるというものです。浄土宗での葬儀の特徴として、「念仏一会(ねんぶついちえ)」と呼ばれる儀式があります。僧侶と参列者が一同に「南無阿弥陀仏」を繰り返し唱えるのです。これは、故人が阿弥陀如来の救いを得られるよう祈ると共に、阿弥陀如来と参列者との縁を結ぶ目的で行われます。

浄土宗の葬儀のマナー3選

1.数珠の使い方

浄土宗では基本的に「日課数珠」という二連の数珠が用いられます。
2つの輪が1つにつながったような形が特徴です。持ち方は、合掌した親指と人差し指の間に数珠を掛け、房は下に垂らします。
合掌しないときは左手の手首に掛けておきましょう。数珠を畳の上にそのまま置くのはタブーとされているので注意が必要です。

2.焼香・線香について

焼香の回数には厳しい決まりはありませんが、1~3回が基本とされています。地域や寺院によって異なるので事前に確認しておくと安心です。
同様に、線香の本数も1~3本が基本とされています。着火したら左手で仰いで火を消し、香炉の中心に立てます。仏様は香りを召し上がるといわれているので、線香を供える際は「どうぞ良い香りをお召し上がり下さい」という気持ちを込めるといいでしょう。

3.香典のマナーについて

通夜と葬儀に参列する場合、香典は通夜に持参し、葬儀の際は不要となります。香典は四十九日までに渡すのが一般的です。都合により通夜や葬儀に参列できない場合でも、本来香典は持参するものなので、参列者に預けるよりはなるべく後日訪問の予定を立てることをおすすめします。
浄土宗におけるご遺族への香典の表書きは、「御霊前」「御香典」です。また、寺院への謝礼は「お布施」と書きます。

【宗派別作法】浄土宗の葬儀における作法

葬儀におけるマナーは宗派によって多少異なるため、参列する際には作法に迷う場面もあるかもしれません。事前にその宗派のマナーを理解しておくと、スムーズに参列でき、より心を落ち着かせて故人を見送ることができるでしょう。

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