更新日 2018年06月19日

渡す時期や相場は? 知っておきたい香典のマナー

香典と数珠と花

香典は、宗教や宗派の違いによってマナーが異なりますが、その違いをどのくらいご存じでしょうか? 香典は死という突然の不幸に際し、故人を偲び、ご遺族へのいたわりの気持ちを表す手段として用いられます。正しいマナーをきちんと理解していないことで、故人やご遺族への失礼にあたることもあるのです。とはいえ、香典は前もって準備できるものではないので、いざという時にマナーに迷う方も少なくないでしょう。ここでは、香典を渡す際に知っておきたいマナーをご紹介します。

香典とは本来どのようなもの?

昔の人は葬儀の際、米などの食料やお酒を持ち寄りましたが、時代の流れとともに花やお香を供えるようになりました。香典という言葉は、「香を供える」という意味からきています。現代では、お香など葬儀に必要なものは周囲からの持ち寄り品ではなく、喪家がすべて用意する風習に変わったため、香典は品物ではなく現金という形に変化したのです。また、葬儀には多くの費用がかかるので、香典によって金銭的な援助をしようという意味合いも含まれています。香典の形は時代とともに変化を遂げてきましたが、故人や遺族への思いやりが込められているという点では、いつの時代も共通しているようです。

香典を渡す際のマナー3選

1.渡す時期について

香典は一般的に四十九日前に渡すのがマナーとされているので、通夜や葬儀に参列する際に渡すのが一般的です。通夜と葬儀の両方に参列する場合、持参するのはどちらの日がいいのか迷う方も少なくありませんが、どちらでもかまいません。
遠方で、スケジュール的に四十九日前に弔問することが難しい場合には、郵送という手段もあります。その際は、持参時と同様に現金を香典袋に包み、必ず現金書留で送りましょう。手紙を添え、お悔やみの気持ちをご遺族に伝えることも大切です。

2.金額の相場はどのくらい?

香典の金額は、故人と自分の関係性・自分の年齢によって相場が異なります。
以下は一般的な相場です。

なお、故人との付き合いの度合いによっても相場は変わりますので、上記を参考にしつつ、故人との関わりの深さも考慮して臨機応変に金額を決めることをおすすめします。

3.香典袋の書き方について

香典袋の選び方・表書きの書き方は宗教や宗派によって異なります。共通で使用できる香典袋は、白無地・白黒および双銀の結び切りのものです。宗教・宗派別の香典袋の種類・書き方は以下の通りです。

※浄土真宗以外の宗派では、四十九日以前に渡す際には「御霊前」と書きます。
どの宗教・宗派でも、表書きは薄墨の毛筆や筆ペンを使用するのがマナーです。

正座しながら香典を差し出す女性

香典の歴史を辿ると、単なるお付き合いのしるしではなく、故人や遺族へのさまざまな気持ちが込められたものということが分かります。正しいマナーを心得ることは、香典を渡す相手のためにも大切なことです。香典を渡す機会ができた方は、今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。

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