更新日 2018年07月17日

必ず必要? 費用相場は? 気になる「戒名」について

必ず必要? 費用相場は? 気になる「戒名」について

仏式で葬儀を行う場合に故人に与えられる「戒名」。
仏式で葬儀を行う場合は戒名を授かるというのが一般的ですが、戒名をつけてもらう場合はそれなりの額の費用を支払う必要があります。「死後の名前のために高額の費用を支払わなければならないなら、戒名なんていらない」と考える方が多くいるのも事実です。
しかし、戒名は単なる「死後の名前」ではありません。また、必ず授からなければならないものでもありません。
ここでは、仏式で葬儀を行う際に授かることになる戒名についてご紹介します。

戒名とは

戒名は、一般的に「仏教において、死後つけてもらう名前」であると考えられています。しかし冒頭で述べたように、単なる「死後の名前」ではありません。
戒名とは、仏門に入り、俗名(現世での名前)を捨て仏の弟子になったことを証明するための名前のことです。厳しい戒律を守ったことの証ともされており、そのため「戒名」と呼ばれています。
つまり、戒名は「仏の道に入った」人に授けられる名前であるということです。仏の道で修業をしているご僧侶様は生前から戒名を持っています。一般の方は極楽浄土へ行くことで仏の道に入ることになりますから、死後につけられることが多くなるのです。
戒名は菩提寺に授けてもらうことが一般的で、菩提寺や戒名の位によって費用相場が異なります。

戒名料の相場

戒名を授かる場合は、菩提寺に戒名料を支払うことになります。仏式で葬儀を行う場合、菩提寺が読経などをしてくれますが、戒名料はその菩提寺へ支払うお布施の中に含まれるのが一般的です。
戒名には位があり、その位が高くなればなるほど戒名料も高くなります。

戒名の位(上から下へ位が高くなります)

・信士(しんし)、信女(しんにょ)
・居士(こじ)、大姉(だいし)
・院信士(いんしんし)、院信女(いんしんにょ)※日蓮宗
・院居士(いんこじ)、院大姉(いんだいし)

戒名料の相場は宗派や菩提寺によってさまざまですが、30~60万円ほどであると言われています。

戒名は必ずしも必要なものではない

必ず必要? 費用相場は? 気になる「戒名」について

戒名料は上述の通り、かなりの高額になることがあります。そのため戒名不要として、死後に戒名を授からない選択をする方も多く、実際、戒名を授かることは絶対に必要なことではないのです。
戒名は、菩提寺のご僧侶様が読経などを行い、生前仏の道に進むための儀式を行わなかった故人のために自らの徳を与え、浄土へと導く際に授けられるものであると言われています。つまり、戒名を授からないということは、仏の道に入らないという意思表示になるとも言えます。
日本で行われる葬儀の9割方が仏式の葬儀であると言われていますが、近年はさまざまなスタイルの葬儀が執り行われており、無宗教スタイルの葬儀を選ぶ方も少なくありません。
戒名が不要という場合は、仏式で行わず、無宗教スタイルの葬儀を検討してみてもよいかもしれません。ただ菩提寺がある方は葬儀後の納骨や、その後のお付き合いもありますのでご住職様によく相談をしてみましょう。

戒名はお墓や位牌に刻まれるものです。絶対に必要なものではありませんが、「葬儀は仏式で執り行いたい」という故人の希望があるのであれば、戒名を授けてもらうのが自然でしょう。
戒名について疑問がある方は、まず菩提寺のご住職様に相談してみてもよいかもしれませんね。

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